• Shigeru Kondo

(2) 2億4千万のアート企画とガチ議論

日本分子生物学会2013年年会長を務める阪大生命機能研究科の近藤です.前回に引き続き,2013年分子生物学会年会の準備状況です.以下の情報はまだ完全に確定したものではなく,変更の可能性もあることにご留意ください.みなさんの意見を取り入れてさらに良いものにしていきたいと考えています.

情報1:海外ポスドク呼び寄せシンポについて

2012年10月の理事会準備会議で,海外ポスドクの呼び寄せに関して、100人分は年会でなく学会の予算から出していただけることが承認されました.あと、年会の参加者を増やし、さらに100人分のを追加できれば、一人あたり,10万円としても200人分の交通費を支給できることになります.今のところ対象としては,生命科学系の海外在住ポスドク(PIは不可.自分の研究費でご参加下さい)を考えています.現在,分子生物学会の会員であるかどうかは問いません(ただし、2013年年会に関しては,参加登録をしていただきます).参加の条件は,ポスター会場に設けられた,海外ポスドクコーナーでポスター発表をしていただくことです.その会場には,ベンチャー企業関係者と懇談できるスペースを設けます.また,研究員を探している国内のラボ関係者や,海外の情報を聞きたい大学院生などが集まりますので,時間のあるときは,そのスペースにいてくれることが望まれます.希望者が200名を超えた場合,以下のやり方で優先順位を決めようと考えています.① 2013年年会のワークショップの演者になっている.② 在外期間の長さ.正式な募集は,おそらく2013年の4月ごろになる予定です.分子生物学会年会の公式ウェブサイト(まだオープンになっていません)で行いますので,見逃さないようにお願いします。


情報2:プログラム委員会発足

2012年11月にプログラム委員会が発足しました.プログラム委員長は,門脇孝先生(東京大学医学部附属病院病院長).副委員長は塩見春彦先生(慶應義塾大学医学部)です.先日のプログラム委員会では,各プログラム委員が自分の名前を冠したシンポジウムを企画することが決まりました.おそらく,各自趣向を凝らした,刺激的なシンポジウムが行われることになると思います.乞うご期待.


情報3:追加企画「生命科学研究を考えるガチ議論」

日本の生命科学のレベルが急激に下がっているというデータがあります.これは,各国の論文数,引用数を比較したグラフを見ると非常に顕著であり,多くの人が憂慮しています.このレベル低下が本当に事実かどうかに関しては,異論もあり,正確な検証が必要ですが,日本の研究環境が様々な深刻な問題を抱えていることは事実です.若手を含めた研究者のキャリアパス問題や,捏造,研究費の分配,雑務による実質研究時間の低下など,問題は山積しています.これらの諸問題について,我々のほとんどは,「お上のすることだから」と考え,愚痴を言うにとどまっているというのが現状だと思います.しかし,日本の科学研究環境を改善して,より研究開発を進めたい,と考えているのは,研究者だけでなく,行政の人たちも同じなのです.関係者との議論を踏まえつつ,研究者サイドが自分のニーズに合った,有効で実現可能な改革案を作ることが,真に必要な改善の実現への近道だと思います. 2013年年会組織委員会は,上記の認識に立ち,一般研究者(学術審議会に出るような大物以外という意味)が直接に文科省その他のfunding agencyと,本音で対話できる機会を作ろうと考えています.もちろん,ただ,年会当日に集まって話すだけでは,議論も深まるとは思えず,有用なアウトプットも得られません.そこで,まず議論用のサイトをウェブ上に設置し,そこであらかじめ十分に意見交換を行い,そこで行われた議論や改革案を前提に,年会の当日に直接対決してもらおう,というわけです.そのサイトには,文科省の科学政策の担当官なども参加し,提案されたアイデアについて,実現可能性などをともに議論していきます.ですから,単なる愚痴の言い合いではなく,建設的な議論になると思います.議論用ウェブサイトは,3月ごろに運用を始める予定です.


情報4:追加アート企画「ザ・分子生物理事会」

分子生物学会の理事は,日本の分子生物学を代表する「顔」であり,それぞれ,素晴らしい個性をお持ちです.そこで,会場の一角に,理事の写真をずらぁ~~~と並べてみようかなぁ,と.これだけの面々ですので,きっと,なにやらアートっぽさが生まれるのではないでしょうか?もちろん,それだけではアートとしての完成度がいまひとつなので,それぞれの写真(あるいは似顔絵)の下に,マジックペンを用意しておきますので,会期中,自由に書き込んでください.なんでもいいです.「ノーベル賞とってください」とかの応援のメッセージでもいいし,「シンポジウム期待しています」というプレッシャーでも構いません.あるいは,親愛の情を表現するために,ハートを描き加えたり,鼻毛を描いたり,ほっぺにバカボン渦巻きを描いたり,なんでもOK.最終日のポスター賞発表のときに,ずらりと並べて眺めてみて,どの理事が一番愛されているかを,みんなで確認しましょう.次期大会長,理事長選考の参考になること,間違いありません.(追記:12月17日現在で、この企画はかなり苦戦しています。しかし、捨てるのは惜しいので何とか実現したいです。と言うのは、近年の捏造を産んでいる土壌が、無意識的に醸成された「権威主義」にあり、それを払しょくするひとつの方法として、この企画が機能するのではないかと思うからです。えら~~い人の顔に落書きする根性があれば、教授に何を言われても、「そんなデータは出ません!」と突っぱねることができるのではないでしょうか?)


情報5:テーマソング?

最終日にはTEDのような企画やポスター賞などの授賞式のほかに,アート+エンタメ企画(ジンクピリチオン祭りっぽいもの)も予定されており,メッセージ性があり,かつ楽しめるようにしたいと思っています.会場の一体感を作るのに,なにかテーマソングっぽいものがあるといいかもしれません.なにか,世代を超えて盛り上げれる曲はないか…….う~ん.そうだ! これしかない!ひろみ郷の2億4千万の瞳だ!!それは,お前の趣味だろう? とお思いでしょうが,歌詞を読むと,なんだか分子生物学と関係ありそうなんです. =============================================

出会いは億千万の胸騒ぎ生命のときめきエキゾチ~ック~~~ジャパン!=============================================

というのがさびの部分ですが,ゲノムは億千万の塩基対からできているし,分化細胞に命(のときめき)を吹き込むのは,エピジェネティックな操作,さらにオールジャパンで医療革命,なんですから.これを○○○○さんが歌ってくれれば,最高なんですけどね.


以上,準備状況の報告(+妄想)でした.近々に公開になる年会ウェブサイトに正式な情報はアップしていきますので,お見逃がしにならないように.


では,2013年12月に神戸でお会いしましょう.

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Shigeru Kondo, Ph.D. Professor


Laboratory of Pattern Formation
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